Scorpion Security、Raise3DのHyper FFFソリューションを活用した3Dプリント製治具・固定具により、組立効率を向上
Adam Bixby氏は、Scorpion Security Productsのメカニカルエンジニアです。同社は小売店舗におけるモバイル機器の資産保護を専門とし、盗難防止に取り組んでいます。小売りセキュリティ業界のリーダーとして、電子機器向けの高度なセキュリティ・メカニズム・ソリューションを主力としながら、衣料品などのニッチ市場にも事業を拡大しています。同社の主な目標は、「盗難不可能な製品」を開発し、効果的なセキュリティソリューションを提供することです。
Scorpion Security Products社では、試作および量産の双方にRaise3Dの「E2」と「Pro3」を導入しています。これらのプリンターによる迅速な設計変更と改良は、業務プロセスの効率化に貢献し、生産時間を従来の約3分の1にまで短縮させました。さらに、短時間で部品を内製化できるようになったことで、自社内での製品組み立てが可能となり、さらなる時間とコストの削減につながっています。
「3Dプリンターを導入する前は、試作を外部委託していました」とBixby氏は語ります。「今ではすべてを自社で試作できるようになり、以前よりはるかに簡単かつ低コストで運用できています」

3Dプリンターでプロトタイピングプロセスを効率化
同社は、特に組立工程における治具の活用に重点を置き、生産プロセスの効率化を図る戦略を実施しました、Raise3D Pro3およびE2で出力した専用治具を使用することで、組立に必要な部品点数の削減に成功し、多くのメリットを享受しています。これらの治具により2つの部品を一体化させることが可能となり、従来必要だった金型のうち1つを削減できました。さらに、治具による正確な位置合わせを活用することで部品1つを完全に省略し、組み立て時のネジ止め工程への依存度を低減させました。これらの改善は、組立工程を簡素化するだけでなく、サプライヤーが製品をより効率的に組み立てる能力の向上にも寄与しています。
必要数量に応じて、同社は射出成型を採用するか3Dプリントを採用するかを判断しています。大量生産には射出成型が適していますが、少量生産には3Dプリントが最適です。そのため、現在は主に試作用途で3Dプリントが活用されています。3Dプリントによる試作や治具・固定具の活用は、本格的な量産に移行する前の設計改良や微調整において、同社にとって非常に有益なプロセスとなっています。
Raise3D Pro3およびE2プリンターで印刷した専用の治具や固定具を使用することで、組み立てに必要な部品点数を削減
治具や固定具の性能を向上させるためのフィラメントの選び方
Scorpion Security Products社は、3Dプリンターと治具を用いて、さまざまな素材の検証を行ってきました。その結果、一般的なPLAやABSに比べて高い強度を持つ「炭素繊維強化PLA」のプリントに成功しています。治具による正確な位置合わせとサポートにより、試作プロセスにおいて精度と信頼性の高い結果が得られています。
また、同社はRaise3D E2の「ミラーモード」機能を活用しています。これにより、2つの同一部品を左右同時に対称プリントすることが可能となり、製造時間の短縮を実現しました。同社製品の組み立ては、依然として精密さを時間を要する困難な作業です。部品を正確なタイミングと速度で組み合わせる必要があるため、治具や固定具による精密な位置決めは極めて重要です。この工程を支援するため、同社は3Dプリンターで製品保持用のホルダー(治具)を製作し、正確なアライメントを可能にしました。
さらに、特定の部品がどの工程に属するかを瞬時に判別できるよう、治具の色分け管理を行っています。Raise3Dのフィラメントはカラーバリエーションが豊富なため、各色を特定の工具、装置、または特定の作業工程に対応させることができます。この視覚的な区別により、作業者は担当作業に適した治具を素早く識別できるため、ミスの削減と効率向上に繋がっています。
これらのプリンターや治具は、製品の部品用ホルダーを製作するために使用されており、組み立て時に部品を正確に位置合わせするのに役立っています
Raise3D Hyper FFF®アップグレードによる高速化と生産性の向上
同社が運用するRaise3D 3Dプリンターの最大の利点の一つは、速度と生産性を劇的に向上させる「Hyper FFF®」アップグレードです。このアップグレードにより、造形品質を維持したまま、より高速なプリントが可能になりました。スライサーソフトによる推定時間は保守的に見積もられる傾向にありますが、実際には予想より10~15分早く完了することが多々あります。この高速化は、同社の3Dプリント業務全体の効率化に大きく貢献しています。以前は完了までに8時間以上かかっていた造形物も、Hyper FFF®によって今では3時間未満で完了できるようになりました。
「ハイパースピードモードでは十分すぎるほどの性能です。通常速度の約3倍の速さでありながら、精度は完全に保たれています」
3Dソリューションにより、最終製品の迅速な開発が可能に
Scorpion Security Products社では、プロトタイプには炭素繊維などの高強度素材を採用していますが、最終的な製品は鉄鋼(スチール)で製造されます。これは、製品の耐久性と強度が最優先事項であることを示しています。さらに、同社はワイン、酒類、粉ミルクなどの商品向けディスプレイソリューションも提供しています。これらの用途では、盗難防止装置(スイープ防止装置)としてプラスチック製の治具を採用しており、3Dプリント技術が製品ラインナップにおいて多角的に活用されています。

Scorpion Security Products社は、資産保護のスペシャリストとして、革新的なソリューションで盗難防止に挑んでいます。Raise3Dの試作から量産支援まで活用することで、プロセスの効率化と組立工程の簡素化を実現しました。素材の試験や最新技術の導入を継続することで、製品設計の改善を生産スピードの向上を両立させています。
Raise3D Pro3 HSについて

Raise3Dのフラッグシップモデルのさらなる進化機種「Pro3 HS」
Raise3D Pro3 HSは、安定性と繰返し精度に優れたフラッグシップモデル「Pro3シリーズ」の基礎機能を底上げし、多数の新機能を搭載した機種です。
従来モデルでは専用キットの装着が必要だった高速造形機能を標準搭載。モーター機能の強化とホットエンドユニットの最適化を図ることで、より安定した高速プリントを実現しました。
Raise3D E3について

Raise3D E2の後継機「E3」
E3は、2つのヘッドが独立して稼働するIDEX構造を引き継ぎながらも高速造形に対応しさらなる拡張性を獲得した、新世代の多機能エントリークラス3Dプリンターです。
信頼性の高い構造やユーザビリティを前世代から継承し、新たに可能となったRaise3D Pro3 HSと同クラスの高速造形を用いてミラー造形、デュアル造形を行うことができるため、時間あたりの高い生産性を発揮します。
オプションの装着によって、CF系などの繊維強化材料の使用や、TPU系の高速かつ安定した造形を実現可能なまさにクラスを超えた実力を持つ3Dプリンターです。
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